看護師の仕事と子育て・家事、両立するのてっ大変だよな~
子どもが小さい時ってママナースはどこで働くのがベストなんだろう?
子育てで体力を使うのに、仕事で力尽きるほど動きたくないな……
ただでさえ看護師業は大変なのにママ業と両立しやすい職場を探すのって大変ですよね。
現職のママナースが転職したり、ブランクのあるママナースが復職したりする時には知っておくべきポイントがあるんです。
知らずに見切り発車で退職・転職などを繰り返すといい職場を逃し、無駄に転職回数を増やすことになってしまう……。
今回は、ママナースが働き方を見直すときの重要ポイント、心がまえを経験20年以上の看護師がお伝えします。
この記事を読めば、ママ看護師が職場を探すときの重要ポイントや心がまえがわかり、転職先を探すときの迷いが激減しますよ。
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ママナースの転職で最優先事項は子どもへの負担がへること
看護師の仕事はハード。
子育てしながら看護師の仕事と両立をさせ、家庭がうまく回るには子ども優先で転職先を選ぶのが一番です。まずは子育て中のママナースが転職などで働き方を考えるときの心構えについてお伝えしますね。
ママナースの拘束時間は子どもの拘束時間
ママナースの転職の難しさは、選ぶ職場によって拘束時間や体力・求められる技術が大幅に変わってきてしまうこと。
フルタイムで日勤終わりが毎日7時8時を過ぎたら、子どもが保育園児ならの迎えや夕飯は当然遅くなり、寝るのも遅くなります。子どもが万年睡眠不足にもなりかねませんよね。
子どもが繊細な性格なのにママナースが仕事で忙しく、子どもの寂しさにきずかずに成長するとどこかでひずみが生まれます。
子育てで後悔するようなことになるのは避けたいですよね。
育児や家庭のことへの協力者がいて、ママナースの代わりに誰かが子どもを迎えに行き、ご飯も食べさせてくれるなら別です。
私は保育園看護師として勤務した経験がありますが、夕方遅くまでの保育時間が長い子供は、疲れがたまりやすい印象を受けます。
子どもにとっては拘束時間の長さは、大きな負担になるでしょう。
子育てしながら看護師するなら労働条件に力点を置く
子育て世代は看護師として脂ののった年代。
バリバリ働けるのでやりたい看護もあるでしょうが、ママナースが優先すべきは自分の子どものことだと思うのです。
ナースなら皆知っている発達段階・発達課題。
産婦人科学で出産についても学んだナースのみなさんなら知っているとは思いますが、青年期〜壮年期の25歳〜35歳くらいが平均して子どもを設ける年代です。
25〜35歳って、看護師として経験年数を積んで仕事が面白くなる時期ですよね。
自分が専門として極めたい分野があったり、知識や技術も向上したりして仕事が楽しいなと思うような時期です。
でも極めようとするとどうしても拘束時間が長く忙しい病棟だったり、急変の多い部署だったりするんですよね
体力的に限界まで職場で看護をして、帰ってから家事育児って無理じゃないですか。ごり押しすればできるかもしれませんが、自分か子どもか、夫か……家族のだれかに負担はかかります。もしかしたら全員かもしれません。
ママナースが【子育てと看護師の仕事を両立】を目指すなら、割り切って拘束時間などの労働条件や通勤時間・などを中心に目を向けましょう。誰も無理をしないか、が焦点です。
ごくまれに、家事能力・看護師の仕事の能力が高くて体力がある人は、全力看護と子育てを両立できます。が、私が多くのナースを見てきたところ50人に一人いるかどうか……というくらい。めったに存在しない「特別にデキるナース」なんだと思います。
ママナースが復職・転職先を探す5つのポイント
ママナースが転職先を探すとき、職場の見方と心構えにはポイントがあります。知らずに転職活動をすると転職を失敗することにあるので、しっかり頭に入れておきましょう。
1.ママナースの在職率の確認をする
ママナースが多数在職している病院や福祉施設であれば、ママ看護師が働きやすい職場であるという一番の証明。
とくに子どもが小さい時のママナースの働き方に配慮がある職場です。子育てしながら勤務しにくい職場であれば、結婚と同時に皆やめていくから。
私が新卒で勤務していたのは大学病院だったのですが、1年目~5年目の看護師が多い病棟でした。ついで10年目の主任、30年目くらいの師長がいて。
ちょうど子育て世代はまったく在籍しておらず、結婚後はそのまま病院を退職してしまう傾向にありました。
夜勤回数も10~12回と多く、子どもがいるから夜勤免除などの前例もないため、子育てには不向きと皆が判断したのかも。
ママ看護師の在籍が少ないのは、ママが働きにくい職場の証明であると覚えておきましょう。
2.看護師でも転職年齢には限界があるとしっておく
看護師でも就職に年齢制限はあります。求人サイトなど表向きの募集要項には「年齢制限はない」と書いてあることがほとんどですが……
私の経験・なかまの転職活動の話を聴く限り実際には年齢制限はあるな、っていうのが実感です。
雇用する側の気持ちを想像するとわかるでしょう。看護業界では、経験のある中途採用者を受け入れることはよくありますよね。でも、30歳の新入りナースと45歳の新入りナース、どちらが教えやすいでしょうか。また、どちらが職場になじみやすそうだと思えるでしょうか。
私の友人が50代でクリニックをやめて転職活動をしていたところ、複数個所べつのクリニック受けても半年以上転職先が決まらず、落ち込んでいました。人柄もよく、技術もある人なのに。
彼女は「多分年齢のせいだと思う…年を重ねると転職は厳しいね」と語っていました。他にも、40歳を過ぎて採用されにくくなったと話すナース仲間が数人います。
わたしも勘違いしていました。
が、希望の転職先に就職するには先方がみせない年齢制限は存在すると心得たほうがよいでしょう。
ある程度希望の転職先に出会うには、周囲のナース仲間を見ていると、遅くとも40歳くらいまでには最後の転職先を見つけたほうがいいように思います。
忙しいママナースの世代こそ、最後の職場に転職をする時期なんですよ。
3.白か黒かで決めない
ママナースが転職するときにはゼロか百かで決めないこと。看護師は白黒つけたがる人が多いように思います。
子育て中のママナースの転職や復職は大変ですが、常勤を続けるか退職するか選択肢は二つに一つのみだ、などと思わないことです。常勤ができなければ病院をやめるか。
- 常勤ができなければ病院をやめるか。
- パート看護師でも子育てと両立無理だから退職するか
- 子どもが不安定になったから専業主婦になるか
「勤務を続けるか」「看護師の仕事から離れるか」ではなく部署の移動をするとか、条件の異なる病院に転職するとか、子どもが不安定な時だけ休職できないかとか第三の選択肢も考えてみましょう。
現在とは違う働きかたを視野に入れることで、新しい道が開けることもあるかもしれません。
いままで急性期しかできないと思っていたナースも、福祉施設への転職を考えると子育てとの両立がしやすくなることだってあるのです。
ママナースの転職ははっきりとした正解はありません。自分の働き方にはじめから白黒つけず、もしかしたら違う分野への転職ならもいけるかも……など、今までと違う働き方を柔軟に視野に入れることもひとつの手なんです。
4.ママナースに適さない職場は存在すると知っておく
職員数の少ない職場はママナースには不適。
職員数の少ない職場は、ママナースが子どもの急な発熱で休んだり、行事で休んだりしたいときなど、対応してもらいにくいのです。
具体的にママナースが働く職場としてむかないのは看護職員の少ないクリニック・デイサービスです。残業の多い急性期病院の病棟やICUなども向きません。
ただし、時短勤務のパート枠などがある職場はべつです
が、人数制限があるため、人数枠は空いていないことも多いのです。
安易な気持ちで応募し、急な欠勤で迷惑をかけ、いずらくなってすぐに退職……。では、勤務先にも悪いですし、ママナース自身にも時間のロスですよ。
5.育児の協力体制と子育て支援を把握しておく
子育てをまったくのワンオペでしているママナースの場合、協力者の有無が、働きやすさに影響します。
転職・復職前に子育てリソースを確認しておきましょう。
- ワンオペ育児ではなく夫が育児に協力できるなのか
- 実家が近い場合、親の協力はどのくらい期待できるのか
- 地域の子育て支援制度はどのようなものがあるか
公的機関の子育ての支援制度だけでなく、職場が持つ独自の支援制度も把握しておきましょう。
ママナース自身の能力の把握が転職の鍵
能力とは、看護師として仕事ができるのか、家事や育児能力がどれくらいかってこと。一度冷静に自分を評価しておきましょう。
看護師としてのやりがいと家庭を両立できる人ってたまに居て、羨ましくなりますよね。
看護師としてのやりがいと家庭を両立できる人ってたまに居て、羨ましくなるな。
看護師の仕事もバリバリこなし、家はいつもきれいで子どもも素直に育つ、ずば抜けた能力を持つ人はたしかに存在します。
わたしが急性期病病院の外来にいた時に慕っていた先輩ナースでもできるママナースはいました。体力があり、頭がよく、患者さんにもスタッフにも親切なナース。本当に尊敬しますよね。
私が見てきた限り、ずば抜けた能力を持つナースはほんの一握りです。
ナースのうち50人に一人くらいでしょうか。
大抵は、子育てと仕事の両立のため、看護を極めようとすると家事まで手が回らずに家が荒れるか、自分が疲れるか子どもが荒れるか……で限界が来ます。
私はやりがいを求めて忙しい病院に転職して自分が体調を崩し、失敗した経験があります。
不器用なのにあれもこれもやるのは無理だったのにな、と反省……
ママ看護師は、自分の能力はどれくらいかを冷静に見極め、身の丈に合った転職をする必要があるでしょう。
子育て中のママナースはどこで働いている?
子育て世代のママナースは勤務せず、潜在看護師になっている人が多いのです。
厚生労働省の調査によると、男女別では看護師資格保有者のうち94%が女性。
年代でいうと、看護師免許があり看護師として従事している職員のうち、一番多いのが25歳以下、少ないのが30歳代と55歳以上。30歳代が少ないのは、出産・育児があり、子育てに専念するために看護師から離れていると思われます。
なぜなら「看護職員として従事していない」と回答した人のうち、87.6%%の割合で「子どもがいる」と回答しているから。
女性には出産・子育てというライフイベントがあり、看護師の仕事自体が大変。
育児と看護の両立は大変なのに、看護師と子育てを両立しやすい働き方が十分に整備されていないことが離職の原因と考えられます。
それでも、ママナースが多数在職している病院や福祉施設は存在するのですから、子育てしやすい職場はママナースから争奪戦になることが予想されますね。
家庭での話し合いも重要なカギ
ママ看護師の収入を家計費に組み込むのか、子どもを人に預けることを夫がどう思うのか。
私の周囲で聞いたところ「看護師の仕事と育児両方は大変だから、無理はしなくていい」という夫がほとんどです。
少数派ですが、夫から「ローンの人員としてあなたの収入を組みこんでいるので働いてください」といわれた常勤ナースがいたのです。当時の勤務先である急性期病院の看護師長だったのです……
「パート看護師がうらやましい、私のもパートになりたいよ」といわれました。
フルタイム収入を期待するのであれば、夫には家事・育児には人員としてしっかり協力してほしいものですよね。「お金は欲しいけど家事には協力しない」では、ママ看護師のやる気もうせるというもの。
ママナースの働き方は、家庭の在り方の現れ、なのかもしれません。
ママナースの転職は情報収集がカギ
ママナースの転職は、転職先がママナースに優しい職場かどうか、年齢制限があるのかどうか知ることがポイント。家庭での話し合いの結論が、職場選びにも影響します。求人広告では表には出ない情報もあるんです。転職エージェントなどの第三者の力を使って情報収集をして転職活動に臨みましょう。
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