子育てと看護師が両立できない理由5選と対処方法|歴20年ママナースが解説!

子育てと看護師の仕事の両立ができない

※本記事はPRを含みます。

  • 看護師と子育ての両立ってなんで難しいんだろう?
  • 看護の仕事がおもしろい時に限って子どもが家でグズグズいう……

子育てと看護師がなかなかうまいこと両立できないのは、ママナース共通の悩みですよね。

  

看護師の仕事・育児どちらかだけだけでも大変なのに、両方やるって、すごいことなんですよ。

まあ、私は家のことでは手抜きをしていましたけど。

ママナースの多い急性期病院外来では<両立できずに離脱していく看護師たちをみてきました。

今回は、ママナースたちが看護師と育児を両立できない理由とその対処方法を
実体験にもとづいて紹介します。

両立に必要なのは育児リソース活用や、子育てしやすい職場の選択などいくつかのポイントがあるのです。

この記事を読めば、看護師と子育ての両立しにくい原因がわかり、両立なための対策とママナースはどんな職場を選ぶべきなのかがわかりますよ。

目次

理由1・子育ての協力者がいないのにフルタイム看護師で働いている

看護師が子育てをしながら働くのなら、子育て協力者の確保は必須です。なんの準備もしていないのにフルタイムで働きはじめると、子育てのトラブルがおこったときに対処できなくなり、看護師と育児の両立は難しくなります。

フルタイム看護師で働くには条件がある

看護師はハードワーク。ワンオペで育児をする看護師が、子育てをしながらフルタイムで働くのはきびしいものです。交代勤務や日勤常勤をこなせる看護師には、育児リソースがあります。

ママナースが持っている育児リソース
  • 親と同居もしくは実家が近いためいつでも子どもに何かあったときは親を頼れる
  • ベビーシッターや病児保育などあらゆる手段を利用している
  • 夫の勤務に融通が利き、家事育児に協力的

私が見てきた中でも常勤看護師として働いて夜勤をする看護師は、親との同居率が高い傾向にあります。

夫婦だけで子育てをしながら常勤看護師をしている家庭は少ない傾向ですね。

以下のようなケースでフルタイムはかなり厳しい。

常勤・フルタイムが難しいケース
  • 夫婦ともに実家が遠いか親がはたらいており、実家には子育て支援を頼めない
  • 夫が転勤族で夫婦のみで生活。転居先で友人も居ないがフルタイム開始

以前急性期病院外来で一緒に働いていたママナースは、子どもの発熱により欠勤が続き、いづらくなって結局辞めていっていた看護師がいました。

仕事は好きだったようですが…残念です。

完全にワンオペ育児でフルタイム看護師をするとか、パートナーが協力的ではないのに交代勤務をするのは難しいでしょう。

働きはじめる前の夫婦の話し合い不足

育休明け・ブランク明けなどに「子どもが発熱した時にだれがどう対処するのか」を家族で話し合っていないことが、問題となることはよくあります。

妻に「働いてほしい」というパートナーは、育休明け前に「自分も協力するよ」という。
ですが、子育て中にはどんなトラブルが起こりうるのか、
どんな援助が必要になるのかを想像できない人もいるのです。

具体的にどの場面で何の協力をするのか分担を話し合う必要があるでしょう。

決めなければ保育園の送迎はノータッチ、子どもの受診にも付き添えず、病欠時には交替で休めない……という現実にもなりえます。

子育ては女性の仕事と思うパートナーは「子どものことは妻任せ」です。
妻の方は「何で私ばかり休むの…」と思ってしまい、ケンカに発展します。

同僚で、子どもが発熱した時に、どちらが仕事を休むのかで、いつもケンカしている夫婦がいました。

育児に協力もしない夫は邪魔にさえ思えてくるかもね

ママナースの育休が明ける前、ブランクナースのブランクが明ける前には育児分担について話し合いは必須です。

理由2・子育てしにくい職場で働いている

子育て中のママナースが働きやすい職場は、実際にあります。ママナースに適さない職場をチョイスしてしまうと、両立は難しくなるのです。

急性期の病棟など忙しい部署で働いている

三次救急や二次救急の外科病棟など、抱える業務量が単純に多く、スピードを求められる部署は看護師と子育ての両立が難しくなります。

忙しい部署は時間どおりに患者さんの処置・検査を勧めなければならず、そのうえ突発的なできごともあります。

緊急の入院やオペや検査出しなどですね。

重症患者が多ければ急変対応も多いし、時間が決まっている薬の投与もふえるよね。

忙しい部署であれば当然残業は多いのです。

保育園の迎えがあるからママナースだけ先に退勤……ってわけにはいかない。

「ママナースは定時で上がってもいいよ」と師長がいってくれる職場でも、
子どものいないナースからは陰で何か言われることもありますしね。

子育てをしながら忙しい病棟などで働く看護師は、よほどの協力者がいるか、子どもや自分が無理をしているかどちらかのケースが多いのです。

看護師人数の少ない職場で働いている

職員数の少ない職場・部署はママナースにとっては働きにくい職場です。

子育てには突発的なトラブルがつきものであり、ママナースが欠勤や子どもを受診させるための遅刻などもありうるから。

看護師の人数が少ない職場でママナースが欠勤した場合、他のナースにかかる負担は膨大です。

一人分の業務量を他のスタッフでカバーするのですからね。

以下のような職場はママナースが子育てと仕事を両立するのは難しいでしょう。

人数が少ない職場
  • 看護師が数人しかいない単科クリニック
  • 一人の看護師がアンギオやCFなどひとつの検査介助に割り当てられている検査部門
  • 人数の割り当てが決まっているオペ室

看護師人数が少ない職場で欠勤すると、信用を失い、結局は居づらくなってしまうのです。

「人数少なくても育児中だからたびたび休んでも仕方ないよね!」という雰囲気の職場は、20年以上看護師として働いた経験で、見たことがありません。

ママナースにおススメの働きかたについてはこちらの記事をご覧ください

理由3・子どもが「手のかかる子」である

小児外科や保育園で働いてきた経験と、自分で育児もしてきて、育てやすい子どもと手のかかる子は実際いるなと感じます。ママナースの子どもが「手のかかる子」だと、看護師と子育て両立の難しさに拍車をかけます。

夜泣きが多く睡眠リズムの整わない子ども

乳児を脱して幼児に成長しても、睡眠リズムが整いにくい子は手がかかります。たとえば以下のような子どもは子育て中ママナースの負担が大きいものです。

睡眠リズムが整っていない子ども
  • 乳児期から幼児期まで夜中に何度も起きて泣き、まとめて寝てくれない
  • ねぐずりがひどく、寝起きも悪い
  • 寝つきが悪く寝かしつけに時間がかかる

夜まとめてくれない子どもはママの睡眠時間も削り、地味にママの体力を消耗するね

うちの子も2歳ぐらいまではねぐずりもあり、夜中に何度も起きていたので、まとまった睡眠をとった記憶がありません……

眠れないのはママナースにとって大きな子育てストレスであると同時に、日中看護師として働いている時間にも常に疲れが抜けません。

ママ友の中には「うちは乳児の頃から寝かしつけなくても勝手に寝る」って人もいました。

睡眠のリズムが整いやすい子を育てるママは、口をそろえて「育てやすい」といいます。

羨ましい……

子どもが夜よく寝てくれる子かどうかは個人差が大きく、生まれてみないとわからないもの。わが子がねぐずる子だと、仕事と育児をこなすママナースの体力を奪っていくのです。

感受性が鋭くかんしゃくもち

性格的に気の小さい子どもや、感受性の鋭い子ども・かんしゃくもちの子どもは、ものごとが思い通りに行かなくなった時によく泣きます。

子どものずっと続く泣き声もじわじわとママの精神を疲労させます。

ぐずっている子どもを放っておくわけにはいかず、家事などほかのことはできなくなりますしね。

子どもがママの前で感情を出せるのは、心が健康でママを信用している証拠でもあるのですが、泣く頻度が高いと手がかかり、育児は難しくなります。

また、性格的に繊細な子や感受性が鋭い子は、

進級で担任が変わるなど、環境の変化でストレスがかかったときに気持ちが不安定になることも。

性格がおとなしく、情緒の安定している子はやはり育てやすさを実感するものです。

感受性が強く繊細な子どもほど、ママが様子をよく観察し、しっかりとかかわってあげなければいけません。

なお、感受性の鋭さや寝ぐずりも個性であり、子どもが悪いのではありません。
手のかかる子もかわいいわが子です。
仕事と育児の両立のハードルは上がりますよ、というだけの話です。

理由4:ママナースが出産後も好きな働きかたを貫いている

育児リソースがないのに、交代勤務で常勤を続けようとするママナースがいます。子育ての協力者がいれば別ですが、厳しいのが現実です。

仕事ができるママナースが選びがちな働きかた
  • 残業の多い急性期病棟
  • 欠勤が許されない雰囲気の部署
  • 夜勤の回数は産前と同じ

好きな看護を極めたい。せっかく希望の科に配属されたのだから出産後も続けたい。

気持ちはわかります。仕事ができる看護師ほど、産前と同様の働きかたを求めるもの。

でも、産んだら世界は子ども中心に変わるんです。一番に守るべきは子ども。

好きな仕事を続けるママナースを応援したい気持ちはありますが、子育て中には子どもの病気やけがなどがあります。

産後の働きかたは子育て中心に変えるか、子育て支援を使って働くほうが、結局は両立しやすいのです。

理由5:ママナースのポテンシャルの問題

ママナースの要領や家事能力・育児能力でも「育児と看護師の両立のしやすさ」は違ってきます。詳細について説明しますね。

ママナース自身の体力がない

体力のないママナースは、仕事が終わってから家事も育児もこなそうっていうのはかなりきつい。

疲労がたまりやすいママナースにはフルタイム看護師と子育てを両立させるのは難しいのです。

体力が無いナースとは私のことです

他のママナースにはできることが何で私にはできないんだろうと思っていました。

フルタイムと育児の両立は本当にきつかった。

体力がないと、フルタイムと育児の両立は本当にきついよね

体力は生まれつきのもので個人差があり、フルタイムナースをやっていても帰ってから楽々家事も育児もこなす人はいるもの。

体力がない人が身の丈に合わない忙しさを自分に課すと、看護師と育児の両立どころか家の中はぐちゃぐちゃになります。

家事能力

片付け・料理・掃除などの家事能力の低さは仕事と育児の両立を困難にします。

  • 子どもには栄養バランスの取れたものを食べさせたい。
  • 生活のリズムも整えてあげたい
  • 清潔な環境で育てたい

子どもの住環境をよりよくする意味でも家事と育児はセットです。

なのに料理の腕が残念だと子どもの食事が進まなかったり結局残されたりしますね

掃除も不得意ですと、ホコリがたまってアレルギーのある子どもにはとくによくない。

大人の体にもよくない。

家事能力も個人差がある。家事能力が低いと、仕事と育児の両立も難しくするのです。

ママナースの家事を楽にするための、時短家電についての記事はこちら

看護師と子育ての両立は無理! と思ったときに取るべき行動

看護師が子育てしやすい職場を選んでおく

子育てしながら看護師を続けるのなら、看護師の総人数が多く、さらにママナースの人数も多い職場を選ぶのがいいでしょう。

できれば妊娠前から、子育てしやすそうな職場に就職しておくことが大切。

妊娠中の転職活動は難しいからです。採用率も下がりますし。

もしすでに病院などに所属していて育休中などで、子育てと看護師を両立するには厳しい職場かもと思ったら。

夜勤免除や育児短時間勤務など、利用できる限りの育児支援制度は利用しましょう。

育児支援制度についての記事はこちらです。

それでも両立が厳しい職場でしたら、ママナース率の高いセクションに移動願を出すか、いっそのこと転職してもいいでしょう。

ママナースが育児しやすい職場を探すならこちら。

育児に関するサービスやリソースはそろえておく

子育てしながら看護師の仕事に復帰しようと思ったら、子どもに「何かあったとき」の協力者は事前に確保しておきましょう。

たとえば以下のようなものです。

  • ベビーシッターサービスへの登録
  • 地域の子育てサポートサービスに登録
  • 実家への子育て支援の依頼
  • 病児保育室への登録
  • 友人などへの依頼

保育園は、家で保育をする大人(ママやパパ)が仕事をしている間に「健康な子ども」を保育する場所です。

発熱時や感染症にかかったときなどには、保育してくれません。

当然、預けさきがなければママナースも仕事にでられませんよね。

「インフルエンザ後、解熱はしたけど3日経過していない」など

元気だけど保育できる条件を満たせず、園では預かってはもらえない状況になることは、意外とあります。

保育園などで預かってもらえないときに慌てないために「次の一手」を用意しておきましょう。

病児保育も、登録手続きに手間がかかります。
急に使いたいと思っても使えませんので、事前の準備が重要です。

ママナースの悩みを吐き出せる場をつくる

育児中には自分と同じように、仕事と子育てを両立させようと頑張っているワーママの友だちを持つことも大事です。

近所や保育園のママ友でも、職場の同僚看護師でもいいのです。

保育園の担任の先生とも良くコミュニケーションをとれるといいですよ。

同じ立場にある人に育児や仕事の悩みを吐き出すことで、ラクになれることはきっとあります。

看護師ならよくわかっていますよね。共感してもらえることが、どれだけ心の助けになるかを。

問題を解決しなくたっていいのです。

「育児と看護師の両方するのってホント大変だよね~」と寄り添ってもらえるだけで救われる!

おしゃべりはママナースのビタミン剤。

「自分だけが大変なんじゃないんだ」と思えると、子育てと看護師の両立がぐっとラクになりますよ。

家庭内での育児分担をしっかり行う

主に夫婦のみで子育てをしながら仕事を続ける場合、育児分担は必須です。

育児には子どもの世話と、世話以外の準備も多数ありますよね。パートナーにも育児業務の詳細な内容を把握してもらうひつようがあります。わからないから育児に手を出せないケースもありうるから。

育児と周辺の細かいこと
  • 保育園の登園準備(連絡帳記入やおむつに1枚ずつ名前を書くなど)
  • 小児科や歯科受診に連れていく
  • 離乳食や幼児職の作り置き
  • 乳児検診に連れていく
  • 予防接種の問診表記入
  • 保育園の送迎

保育園看護師をしていた時に思ったのですが、最近ではパパの保育園送迎が増えています。

迎えの帰りに、小児科などによるのもパパがやっている家庭も。

夫婦でよく話し合って分担しているんですね~。

私の子どもが保育園に行っていた20年前には、そこまで協力的なパパはみかけませんでした。

時代が変わったのだなと思います。

理想の看護と子どもとの時間|すべてを手に入れるのは無理

看護師の仕事と子育ての両立は簡単にはいきません。仕事ができる看護師ほど理想の看護を追求してしまう。
でも「家庭も看護の仕事も」自分が気にいるレベルですべて手にいれるのは、無理なんです。「子ども中心の働きかた」で看護師するか、「看護師をフルでやる」なら育児サービスをフルで使うか。何を選んでもママナースの自由であり、正解は無いのです。でも子どもが成長した時に子育てで後悔しない選択をしたいものですね。

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この記事を書いた人

看護師歴20年以上、女の子のママ。
転居や子どもの預け先がない時など転職歴あり。
(大学病院小児外科・外科病院・急性期総合病院外来・保育園など)
自分が子育てと看護師の両立には苦労した経験から
よりよいナースママライフの知恵を提案します。

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