- 子どもが小さい時の働きかたで常勤とパートではどっちがいいんだろう。
- パート看護師のほうが子育てと両立しやすいのかなあ
子育て中に働くなら、ある程度人数のいる職場でパートになるのがおすすめ。しかも、自分と同じママナースが半数以上を占める職場がいい。
ママに理解のある職場の方が何といっても居心地がよく、働きやすいのです。
今回は【ママナースが働くにはパートが最適である理由】を結婚後はほぼパート看護師で勤務してきた、私の経験を交えてお伝えします。
スッキリした気持ちで職探しにのぞめますよ。
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子育て中のママナースが働きやすいと感じる職場の条件
私は看護師20年以上ですが、何回かの転職をしながらも看護師・育児の両方を続けてきました。それも、働きやすい職場と出会えたからだと実感しています。経験上、育児中に働きやすさを感じる職場の条件を解説しますね。
残業がない・もしくはほとんど無い
子育て中は時間通りに終わる勤務が最適です。
育児・家庭を両立するには、勤務の拘束時間は約束通りに守ってもらえるとそのあとの家庭の中でやることに時間を割けます。
看護師とは、どの職場であっても相手が患者さんや利用者さんなどの人が相手。
人が相手の仕事だから、時間通りキッチリ業務が終わる荷が難しい職場も多いですね。
は。でも、職場によって業務の忙しさや流れは異なるため、探せば時間通りに退勤できる職場はあります。
子育て中のダラダラ残業はダメ。そのあとの家事育児が回らなくなるので、
時間通りに退勤できるパートという契約が最適なのです。
子どもの急病などでも仕事を休みやすい
ママナースには子どもの発熱やけがなど、急な欠勤や早退もあり得ます。この時、毎回嫌味を言われたりなかなか休めないようではママナースの身も心も持ちません。
子どもの急病で休める職場は子育て中の絶対条件。
スタッフの急な欠勤は、外来であれば日勤者10人以上などのスタッフがいないと対応できません。ですので、
所属部署の人数が多い職場を選びましょう。
さぼりたいとか休みたいわけではないのです。しかし、抵抗力のない小さな子どもは、保育園で風邪をもらってくることもあるもの。
一度も欠勤せずに子どもを育て上げるママナース、私は見たことがないですね。
私が過去に働いていた地域基幹病院では子どもの発熱連絡をすると「お大事にね」といわれました。他のスタッフが休んだ時も、お互い様だと思っているのが伝わってきましたね。
子どもの急病時に温かい言葉をかけてくれる職場では、ママナースも頑張れるもの。
まあ、別の病院では欠勤時にちくちく言われることもありましたけどね……
子育てについて共感しあえる仲間がいる
子育てママナースが多い職場は、子育ての先輩も多いため、アドバイスももらえます。「子どもが小さいと手がかかてっ大変です」と話すと先輩からもらったアドバイスは……
- 大きくなると、手はかからなくなるけど今度は情緒面の問題が出てくるものなのよ
- 過ぎてしまうと小さかった頃がなつかしいって思うよ
- いくら成長しても、子どものことはずっと心配なものよスト
何て助言を頂く。じゃあ、まだいまは楽な方なのかなと思ったりして。
自分より先を行く先輩や子育てをほぼ終えた先輩の助言は金言がたくさん。
また、子育てと看護師の両立している先輩を間近で見るとっても励みになるものです。
パート看護師の収入はどのくらい?
パート看護師の収入
令和4年賃金構造基本調査によると、パート看護師の平均時給は約1800円。
実際に求人を検索してみるとパート看護師の時給は地域によって異なりますが、2023年10月現在、首都圏では、1800円〜2000円が相場です。
さらに求人検索をしたところ、地域によっては1300円台もあるようですね……。
フルタイムで週に5日勤務した場合の平均年収は315万円ほど。一方、短時間勤務や日数制限などで103万円や130万以内の扶養の範囲内で勤務するパート看護師もいます。
子育て中に働きやすいパートがある職場
先述した通りママナースが働きやすいのは「スタッフが多い」「万が一の時に休める」「他にもママナースがいる」です。条件に当てはまる職場をあげてみました。
病院外来
病院の外来はママナースがパートをするのに最もむいていると考えます。
私も、子育て中はほとんど病院外来にいました。
病院の外来は看護師の数が多い。病院の規模、例えば外来科目や一日の外来患者数にもよりますが、総合病院であれば日勤者だけで20人以上の看護師がいるかと思います。
地域基幹病院にいた頃は子どもの急な発熱による欠勤で嫌味を言われたことは、ありません。
また、100床以上の規模であれば外来の中で移動があったり複数部署を経験できたりして、看護師としての成長も少しは期待できます。
私は、その日の予定表によって変化がある勤務をしていました。
- 午前中は外科、午後はCFの介助につく
- 午前中は整形、午後はフットケア外来
- 午前中は内科、午後は処置室
総合病院であれば診療科目も多く、複数の科で経験をつめる場合もあります。
デイサービス
デイサービスなど福祉施設も子育て中ママナースが働きやすい、パートの職場です。福祉系施設では、デイサービスのほか、党区別養護老人ホームなどの施設のパートもあります。
デイサービスの仕事内容は
- バイタルサイン測定
- リハビリの見守り・危険予防
- 看護処置(入浴後の軟膏・バルーンや胃ろう・服薬管理など)
- ときに機能訓練員としての役割も
さらに、デイサービスでは「10名以上の利用者で看護師1名の配置」と定められていますが、常勤する必要がないのです。
よって、利用者さんはまだ残っているけれど看護師は必要な仕事を終えたら帰ってもいいよ、といわれます。時短勤務が可能なのですね。
私もデイサービスでバイトをしたことがあります。
バイタル測定・軟膏処置・服薬管理など業務が終わったら、先に帰らせてもらっていました。
夕方の時間に余裕があるのはママナースにとって大事ですよね。
保育園
保育園看護師は「場合によって」子育てママナースがパートをするのにおすすめの職場。
場合によってというのは、労働条件だけを見ると子育てに最適だから。保育園看護師のいいところは以下の通り。
- 時間外労働はまずない
- カレンダー通りに休める
- 有給・年休も取得できる
- 健康な園児が相手なので急変がほぼない
時々運動会や入園式などで土曜出勤はありますが、振替で平日に休めますしね。
しかし、仕事内容は看護師の仕事である保険業務よりも保育士のような内容です。
保育園の運営は企業がほとんど。なかには、看護師に保育士として園児のクラス担任をさせるところもあります。
「保育園の看護師として就職したつもりだったのに、入ってみたら仕事内容は保育士だった」とは、私も保育園看護師の経験があるため、感じた経験があります。
場合によってはというのは
「労働条件のみに絞って職場を選び、仕事内容が保育士よりであることに目をつぶれるママナースならOK」ってこと。
労働条件だけを見ると、ホントに子育てに最適なんですけどねえ……
労働条件だけを見ると、ホントに子育てに最適なんですけどねえ……
子育て中におすすめしないパート看護師の職場
子育て中に転職したけど、失敗した…と思いがちなパートの職場をいくつか紹介します。実際に、一緒に働いた人たちを自分で見てきたからいえることばかりです。
クリニック
看護師の人数が少なく、万が一小さな子どもが発熱して保育園に預けられずに欠勤する場合、他のスタッフへの負担が大きすぎるからです。
負担をかければ、当然人間関係はギスギスします。
負担をかければ、当然人間関係はギスギスしそうですね……
私があるクリニックに勤務していた時、同僚に小学低学年の子どもを育てているママナースがいました。その同僚に子どもが体調を崩し、1週間ほど欠勤した時のスタッフ陰口がすごかったんですよ。
休んでいる間も、戻って来てからも……
クリニックはスタッフが少ないため、人間関係も濃厚になりがちです。また、患者数と処置の数がクリニックの売り上げに直結するため、どうしても診療中は忙しくなります。
休みにくくて忙しい……ママナースに一番むかないと考えます。
訪問看護
訪問看護も小さな子どもを子育て中のママナースにはおすすめしないパート先です。
万が一欠勤した場合、訪問に穴をあけるリスクがあるから。
訪問看護師が一日に訪問できる数は最大で4~5件。事前に準備をし、必要な物品を持ち、バイタル測定や必要な処置を行う。
移動時間も考えてスケジュールを組み、毎日割り振りが決まっているのに「欠勤するので他の人に代りに行ってください」では事業所もスケジュールが組めないのです。
自分がいけない訪問先は他のスタッフに振り分けてもらうか、別日にしてもらうか、になってしまうでしょう。
訪問自体が中止になったり、他のナースに訪問を振り分ける必要性が出ますので、小さな子どもを育てるママナースには訪問看護は不向きでしょう。
訪問入浴
訪問入浴看護師の日給は15000円ほどと高いのですが、小さい子供を育てる子育てママナースには不向きです。
理由は以下の通り。
- 体力的にきつい
- 万が一子供の急病で欠勤した時に配置基準を満たせなくなる
訪問入浴看護師の役割は入浴が可能かバイタルサインのチェックと軟膏処置・全身観察ですが、入浴介助やトランスも含みます。訪問入浴で勤務経験がある友人に聴くと、入浴介助するスタッフはいつも汗だくで、腰への負担があるとのことです。
家に帰ってから子育てで体力を使うのに、仕事中の業務で体力の消耗が激しいと子育ての余力がなくなります。
また、介護士二人と看護師の3人でユニットを組んで訪問先に向かいますが、看護師の配置は一人と配置基準順で決まっているため、欠勤するとユニットが組めなくなります。
子育てママナースは訪問入浴は避けたほうがよいでしょう。体力に自信があって、もともと病棟時代から入浴介助が好きな人は別。
病棟
病棟はスタッフが20人以上と多いため、一見よさそうに見えますが、子育てママナースには不向きです。
パートは労働時間が決まっている契約。ですが、病棟業務は時間通りに終わることは少ないのです。療養病棟にしても急性期にしても、です。
病棟で勤務している友人にきくところによると病棟でのパート看護師の立ち位置は次のようなもののうち、どちらか。
- 勤務時間が決まっているため、病棟全体の点滴やおむつ交換係りになる便利なフリー職人
- パートなのに複数部屋もちとプリセプターも背負う、常勤路変わらぬ業務量
結局は時間通りに帰れず残業が多すぎ、パートやバイトで来てもやめていく人が多いのだそう。休んだり帰ったりすると嫌味を言われることもありますし。
病棟の人手不足をパートで補うのは厳しいのだなとつくづく思います。
パート看護師のメリット
子育てママナースにぴったりな、パート勤務のメリットをお伝えします。
残業がない・または少ない
パート看護師は残業がないのがいいところ。業務が終わっていない部署では、常勤が来てかわってくれることが多いです。
パートタイムとは
「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
参考:参考:厚生労働省
勤務時間は契約によるため、看護師ごとに異なります。が、所定の労働時間で契約している以上、労働時間を超えないようにするのがルール。
契約・職場環境にもよりますが、パート看護師に残業はほとんどありません。
もちろん、相手が患者さんや利用者さん等の人ですので、判で押したように仕事が終わるってわけじゃないんですけどね。
常勤にくらべて背負う責務が少ない
看護師としての責任は常勤もパートも同じです。
しかし、そのほかの業務で責任が軽めと思うことがありました。総合病院に勤務していたころのことです。
- 外科医局の飲み会。常勤は参加だけど、パートは出なくてもいいよといわれる
- クリニカルラダーの面接。常勤は必須だけどパートは努力義務といわれる
- 看護研究はパートは参加免除
そのほか委員会・院内勉強会・職場会議の参加もパートは免除でした。
実際の看護以外のこまごまとした集まりって多いですよね。
パート看護師に係などの役割が免除されることはホントに助かります。
常勤に比べて精神的に楽
師長が不在の時などに中の責任者は主任など他の常勤看護師となります。
外来にもつわもののクレーマーさんが出てきたり、医師からインシデントに関する看護師へのクレームがあったとき責任者はどこ? といわれます。
責任者呼べって呼ばれていくのってものすごい負担です。
パートは責任者になることはありませんから、その重圧とは無縁。
もめごとが起きて責任者が呼ばれているのを見ると、常勤は大変だ…とつくづく思います。
人間関係のしがらみに巻き込まれにくい
常勤は役割が多めな分、自分が大変だと誰かにイラっとしてしまうのかもしれません。
例えば
- 勤務表を作っている主任が自分ばかり外科につくように作る(外科は人気)
- 面倒な係の担当をいつもあの人に押し付けられる
- ○○さんは残業から逃げる
どんな職場でも人間関係のしがらみはあるものです。
が、拘束時間が長く、責任が重い分、常勤の方がパートよりも人間関係が複雑になりがちです。
パート看護師のデメリット
子育てママナースにメリットが沢山あるパート看護師。しかし、デメリットもあるので紹介しますね。パートそして実感したでメリットばかりです。
経営不振で雇用を失うリスクがある
2023年現在、総合病院もつぶれる時代です。
患者数が減り、できる治療が減れば保険点数が入らないのですからつぶれる病院があるのも当然です。
経営が傾いたときに真っ先にきられるのはパートです。
これは師長さんが私たちに雑談のように言っていましたね……。
常勤は残さなくてはいけないのですから当然ですよね。
看護資格を持っていれば安泰とは世間の意見。勤務先が経営不振で事業所や病院を占めます。といわれたら、契約終了のリスクは常勤よりもパートの方が高いのです。
常勤に比べて年収が低い
パートは時間給×働いた時間 が収入です。ボーナスもないため、常勤に比べるとぐっと年収が低くなります。
私も常勤から日勤のみのパートに変わったときに「え、これだけかあ」と思ったものです。
勤務形態 | 年収 | 月収 |
常勤 | 508万円 | 39万9千円 |
パート(フルタイム) | 315万円 | 26万円 |
常勤看護師の平均年収は約508万円、平均月収は39万9千円。
常勤は経済的に潤いますが、時間的・体力的には厳しい。パートは子育てには多少ゆとり時間はできますが年収は下がる。
子育て中の時間とお金、どちらをとるかは家庭の方針次第ですね。
あっ、もちろん、看護が大好きでお金は関係なくずっと常勤を続けているナースも中にはいます。
キャリアアップの機会が少ない
パートは参加できる勉強会が減るなど、キャリアアップの機会が減ります。
常勤ですと「病院が資金を出して勤務として研修に参加させる」事もあります。
パートは、勤務先から成長のためにお金を出してはもらえません。
ただ、自分で講習先を見つけて進んで勉強に行ったり、専門書を定期的に読んだりするだけでも十分自己研鑽になるでしょう。
パートは自己研鑽のために公に時間とお金を出してはもらえないだけです。
常勤との壁を感じることがある
総合病院に勤務していたころ、退勤しようとすると常勤ナースから
いいなあ、パートさんはかえれて。私も帰りたいよ
といわれたとこがあります。嫌味ではなく、心の叫びが思わず出てしまったようでした。
そ、それは気の毒だけど……契約が違うのだし……
と思ったのを心に留めました。
勤務先によっては、常勤対パートのバトルがある病院もあります。
立場が違うので共感しあえないことも多く、お互いのことがうらやましく感じてしまうのでしょう。休憩室や飲み会でも「常勤ばかりのグループ」と「パートばかりのグループ」ができることもありますしね。
わかりえないな、違うな、と思ったときに壁を感じることがあるのです。
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